蓮如上人御絵伝
蓮如上人の御絵伝は、全国で150ほどあるらしい。しかし、親鸞聖人の御絵伝が本願寺が統一規格で出したようなことはなく、各地域によって重複するもの、異なるものが含まれて、様々であるようです。このまくり(めくれ)も、少し前の時代まで元々はどこかのお寺の宝物であったが、お寺を解散する時に、バラバラにして門徒に分けられたのだそうです。
内容は、主に全国的に重複するようなものと、その地域での出来事。そのお寺の縁起に関わるものが主のようです。
1、左側の絵相は、類例がないため、よくわかりません。
描かれているのは、おそらく蓮如さんが牢獄のような所に幽閉されていて、そこに阿弥陀仏が迎えにきたような絵となっています。
右図は、僧兵に追われて難を逃れる蓮如さんです。おそらく、びわ湖で、北嶺の方に追われて逃げる様子ではないでしょうか。
2、右図は、おそらく竜女が蓮如に土地を寄進する絵だろうと思います。
絵によっては、着物のすそからしっぽがでているものもあります。左の図は、左の図は、竜女の申し出により、竜女の住める分だけ残して、この池を埋め立てて道場を建立するということになり、竜女が池に帰っていく様子ではなかろうかと思われます。
3,左の図は、「蓮如葺き」と言われるもの。蓮如上人が本願寺を追われ、お弟子の道西の所に仮住まいされることになり、慌てて道西が茅を吹き直していたら、蓮如が手伝い始め、下から茅を放りあげ、道西に渡すシーン。絵によっては、蓮如さんが穂を上向きにして渡したり、下向きにして渡したりするのですが、道西が喜びのあまり、そのまま葺いてしまっているものもあります。
4,右図は、ワラに巻いた親鸞聖人の御真影を持って難を逃れるようす。左図は、佐々木の如光が、大活躍して、蓮如さんを守ったようす。
5,右図は逃れる蓮如さんか?。左図は、足を怪我した僧侶が描かれている。
そんなエピソードがあったのか、わかりませんが、足を怪我してけんけん出踊ったという踊りが和歌山に伝わっていて、それは雑賀衆の雑賀孫一さんじゃなかったかと思います。もしかすると・・・。しかし、僧侶は蓮如さんですよね。